ステークホルダー会合2024年度 開催報告
「国立環境研究所が長期にわたって目指すべき方向性、求められるあり方は」
国立環境研究所(以下、当研究所)では、私たちの活動に関わり、関心を持ってくださる方々(ステークホルダー)をお招きして意見交換を行う会合を、定期的に開催しています。
今年度は、当研究所の次期中長期計画(2026-2030年度)の策定に向けて、昨今の社会の変化や環境問題への対応の必要性を踏まえてご意見を伺うべく、環境研究にかかわる幅広いバックグランドを持つ12名の方々をお招きし、計2回の会合を行いました。
ステークホルダーの方々からいただいたご意見と、当研究所からの受け止め等を取りまとめた内容についてご報告いたします。
ご参加いただいたステークホルダーは、次の方々です(五十音順、敬称略、所属等は2024年12月当時)。
足立 直樹 株式会社レスポンスアビリティ
枝廣 淳子 株式会社未来創造部、大学院大学至善館 (有限会社イーズ)
岸本 康夫 JFEスチール株式会社
堅達 京子 株式会社NHK エンタープライズ
小松 理虔 ヘキレキ舎
坂野 晶 一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパン
佐藤 正謙 森・濱田松本法律事務所
能條 桃子 一般社団法人NO YOUTH NO JAPAN
東 健二郎 一般社団法人コード・フォー・ジャパン
藤井 健吉 花王株式会社
三宅 香 三井住友信託銀行株式会社
会合は2024年10月と12月の2回に分けて、都内とオンラインのハイブリッドで開催しました。
コーディネーターは、江守正多氏(東京大学 未来ビジョン研究センター/対話オフィス客員研究員)が務め、当研究所から森口祐一(理事)、松橋 啓介(連携推進部社会対話・協働推進室長)らが参加しました。
また会合の開催にあたり、研究所(茨城県つくば市)、福島地域協働研究拠点(福島県三春町)、琵琶湖分室(滋賀県大津市)の視察についてステークホルダーの方々にご案内し、研究の現場に直接触れていただく機会もご用意しました。
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第1回会合の様子
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第2回会合、木本昌秀理事長による挨拶の様子
会合では、下記の問いかけを元にご意見を伺いました。
1.「国立」の「環境」の研究所として何をすべきと思うか、何を期待されるか。
-国の研究所ならではの役割についてどのように考えているか?
2.研究成果のアウトプットは、どんな出口へ、どのような内容を期待されるか。
-具体的にどういう分野でどのような成果を誰に届けることが期待されているか?
当研究所の目指す方向性や、意見への受け止めをより明確に示したことで、意見の解像度が上がり、具体的なご指摘を得ることができました。
・社会(国民、地域や現場)が求めていることを把握し、研究につなげること。
・社会構造の転換に向けて、制度設計の組み替えを目指すこと。
・科学的な状況を整理した「まとめサイト」があると良い。
いただいたご意見は、当研究所の運営に関わる所員に報告するとともに、当研究所の運営に活用すべく今後も検討を行います。
引き続き、社会との対話と協働、連携を進め、持続可能な社会への転換に貢献するための取り組みを進めて参りたいと思います。(終)
[掲載日:2025年2月7日]
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